よくわかる!金融用語辞典 【ワラント債(4)理論価格(パリティ)】

ワラント債(4)理論価格(パリティ)

ワラント債(わらんとさい)
bond with warrant(ボンド・ウィズ・ワラント)

ワラント債(4)理論価格(パリティ)

株価と行使価格の差額

 

ワラントの価値は、株価が行使価格よりどれだけ値上がりしているかで決まります。

 

行使価格1000円のワラントの保有者は、いつでも1株を1000円で購入できます。その株式が1500円に値上がりすると、株式市場で1500円で売却できるため、1株あたり500円(1500-1000)の利益となります。

 

この株価と行使価格の差額を、理論価格(パリティ)と呼んでいます。現時点でのワラントの価値を表します。パリティは、行使価格を100%とした時の%で表示しています。

 

ワラント債(4)理論価格(パリティ)

 

パリティを金額で見るには、2通りの計算方法があります。
(1)行使価格に50%を掛けて、500円(1000×50%)と計算する方法
(2)株価から行使価格を差し引いて、500円(1500-1000)と計算する方法

 

パリティ(金額)=行使価格×パリティ(%)
パリティ(金額)=株価-行使価格

 

転換社債のパリティとの違いは、債券本体部分の価格(100%)を含めて表示するかどうかです。転換社債のパリティは150%となります。

 

パリティは市場のワラント価格の基準です。パリティが50%であるのにワラント価格が20%となっていた場合、ワラントを買ってすぐに儲けることができます。ワラントを200円(1000×20%)で購入して、株式を1000円で手に入れて1500円で売却すると、500円の株式売却益が得られます。ワラント購入にかかった費用は200円ですから、差し引き300円(500-200=300)の利益が得られるというわけです。
※ワラント価格は、パリティと同様に、行使価格を100%とした時の%で表示されます。

 

もし、こうしたうまい話があれば、誰もがワラントを購入するため、ワラント価格は上昇していきます。最終的には、ワラント価格はパリティと同じになります。そのため、パリティがワラント価格の最低基準と考えられるわけです。

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