格付け(かくづけ)
rating(レイティング)
格付け機関(かくづけきかん)
格付会社(かくづけがいしゃ)
rating agency(レイティング・エージェンシー)

格付け

格付けは、信用リスクを判断するための指標で、スタンダード・アンド・プアーズなどの格付け機関が発表しています。

 

格付けは、「AAA(トリプルエー)」などの記号で、各企業の信用リスクの安全度を示します。

 

【格付けで信用リスクを回避】

 

相手先の経営状態が悪くなると、社債や貸付債権の元利金の返済が約束通り行われず、損失が発生してしまう可能性があります。
そこで、信用リスクを回避するために、信用力に基づいた格付けを利用します。

 

格付け

 

【信用リスクが高いと…?】

 

信用リスクの高い企業の格付けは低くなります。信用力が低いため、高利回りで債券を発行しないと、投資家は購入してくれません。

 

また、金融機関も高金利でしかお金を貸してくれないため、資金調達が困難になります。

 

 

 

【格付け機関】

 

格付け機関とは、信用リスクを判断して発表する企業で、格付会社ともいいます。

 

これまで、日本では、金融庁が指定格付け機関を定める「指定格付機関制度」が導入され、スタンダード・アンド・プアーズ、ムーディーズ、フィッチ・レーティングス、格付投資情報センター、日本格付研究所が指定されていました。

 

しかし、2010(平成22)年4月1日に施行された「金融商品取引法等の一部を改正する法律(平成21年法律第58号)」で新たに信用格付業者制度が創設され、同年12月31日付けで指定格付機関制度は廃止されました。

 

2010年12月17日現在、以下の6業者が信用格付業者として登録されています。

 

格付け

 

参考:金融庁「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」

 

 

 

【日本国債の格付け(自国通貨建て、長期)】  格上げ:   格下げ:

 

格付け

 

格付けの将来の方向性(半年~2年程度の間に、どちらの方向に向かう可能性が高いか)をアウトルック(見通し)といいます。

 

格上げの可能性が高い場合には『ポジティブ(強含み)』、当面の間、変更される可能性が少ない場合には『安定的』、格下げの可能性が高い場合には『ネガティブ(弱含み)』などと表現されます。

 

参考:S&P、ムーディーズ、フィッチ、各種報道

 

【格付け記号】

 

格付け記号の表記は、以下のようになります。
ムーディーズは「Aa1」、他の4社(S&P、フィッチ、格付投資情報センター、日本格付研究所)は「AA+」のような表記となります。

 

格付け

 

ピンク色の箇所が、現在の日本国債(自国通貨建て、長期)の格付けです。(2014年12月1日現在)

 

【日本国債が格下げになると、どうなるの…?】

 

格下げは、日本国債の信用リスクが上がった(信用力が下がった)という格付け機関の判断です。

 

日本国債の信用度が下がると、国債が売られ、長期金利が上昇することが懸念されます。
長期金利の上昇は、借入金の金利上昇を招き、政府の国債利払い、企業の借入金返済、個人の住宅ローン返済などの負担が増大する可能性があります。

 

政府の財政が逼迫すれば、消費税増税や年金額引き下げなど、国民の暮らしに大きな影響を及ぼしてしまいます。

 

格付け

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参考ファイル

 
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