よくわかる!金融用語辞典 【スワップ取引(3)金利スワップ】

スワップ取引(3)金利スワップ

スワップ取引(すわっぷとりひき)
swap transaction(スワップ・トランズアクション)

スワップ取引(3)金利スワップ

資金の支払いを相互に交換する取引

 

金利スワップは、資金の支払いを相互に交換する取引です。変動金利(短期間毎に変更)の債務を持つA社と、固定金利(金利一定)の債務を持つB社が、金利支払いを交換する取引です。

 

例えば、A社とB社の両社が、元本100億円、期間5年の借入金(債務)を持っているとします。A社の借入金は期間1年の変動金利、B社の借入金は固定金利5%です。A社は、固定金利の借入金に変更したいと考え、B社は、変動金利の借入に変更したいと考えています。そこで、この固定金利と変動金利の支払いを交換することにします。

 

A社はB社から、変動金利を受取って固定金利を支払う取引を行い、B社はA社から、固定金利を受け取って変動金利を支払う取引を行います。

 

この金利の交換を行うと、A社の借入金(変動金利)の金利支払いをB社が行い、B社の借入金(固定金利)の金利支払いをA社が行うことになります。

 

スワップ取引(3)金利スワップ

 

変動金利は、市場の金利水準から、最初の1年間の金利のみわかっています。変動金利が4%の場合、1年後にA社は、5億円(100億円・5%・1年)をB社に支払い、B社は、4億円(100億円・4%・1年)をA社へ支払います。その結果、B社は1億円の得をします。これは、固定金利と変動金利の金利差1%(5%-4%=1%)です。2年目に変動金利が7%になったとします。A社は、B社へ固定金利分の5億円を支払います。B社は、A社へ変動金利分7億円を支払います。したがって、今度は、A社が金利差2%(7%-5%=2%)に相当する2億円の得をします。
このように、金利スワップでどちらが得をするかは、取引期間の5年が終了するまでわかりません。

 

スワップ取引(3)金利スワップ

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