よくわかる!金融用語辞典 【債券(3)債券の価格】

債券(3)債券の価格

債券(さいけん)
bond(ボンド)

債券(3)債券の価格

債券価格100円をパー、100円超をオーバーパー、100円未満を アンダーパーという
債券価格は、その時の市場金利水準とともに変動する

 

≪額面≫

 

債券の券面上に記載されている金額を額面といいます。債券が償還される時に支払われる金額です。債券を売買する際の最低取引単位にあたります。

 

金融債は最低額面が1万円なので、1万円から購入できます。国債は最低額面が5万円なので、5万円から購入できます。

 

2001年12月6日、財務省は、最低額面1万円の個人向け国債(満期10年、変動金利)を、2003年1月に発行する計画であると発表しました。

 

最低額面5万円(固定金利)を、最低額面1万円(変動金利)に引き下げ、個人が購入しやすくします。

 

日本の国債の個人保有割合が欧米諸国に比べて低いことから、最低額面を引き下げて、国債の個人保有の増加をはかります。

 

ただし、満期前に売却・換金する場合には、国が額面で買い取ります。
通常の国債のように、市場で時価で売却することはできません。満期まで保有することを原則とした国債です。

 

≪価格≫

 

債券の価格は、額面100円あたりの価格で表します。額面100円とは、満期日に100円で償還(返済)される債券という意味です。実際に額面100円の債券があるわけではありません。

 

実際の取引額は、債券の額面金額によって決まります。例えば、債券額面が100万円であった場合、それが100円の債券で何枚分に相当するかを考えます。100万円は、額面100円の債券で1万枚分に相当しますから、債券価格が90円である場合の取引金額は、90円を1万倍した90万円になります。

 

(100万円 ÷ 100円) × 90 = 90万円

 

債券価格100円のことを「パー」といいます。100円を超える場合を「オーバーパー」、100円未満の場合を「アンダーパー」といいます。
債券価格が101円であればオーバーパー、99円であればアンダーパーです。

 

債券(3)債券の価格

 

≪償還差益≫

 

オーバーパーの債券を償還日まで保有すると、損失が発生します。
例えば、105円で購入した債券が100円で償還されると、5円の損失が発生します。これを「償還差損」といいます。一般に、購入時の単価よりも売却時の単価が低いことによる損失を、「キャピタルロス」と呼んでいます。元本(キャピタル)に関する損失(ロス)という意味です。

 

一方、アンダーパーの債券を償還日まで保有すると、利益が生じます。
例えば、98円で購入した債券が100円で償還されると、2円の利益が生じます。これを「償還差益」といいます。一般に、購入時の単価よりも売却時の単価が高いことによる利益を、「キャピタルゲイン」と呼んでいます。元本(キャピタル)に関する利益(ゲイン)という意味です。

 

債券(3)債券の価格

 

≪価格は、市場金利水準で均衡する≫

 

債券の値段は、その時の市場金利水準とともに変動します。

 

ここに額面100万円の債券(クーポンレート5%、償還期間1年)があるとします。
この時、市場の金利水準が10%であれば、債券の価格は95万円(100円あたり95円)近辺で落ち着きます。

 

その理由は、資金100万円を市場の金融商品(例えば、預金)で運用した場合、1年後の金利収入は10万円(金利10%)になりますが、債券を買った場合には、収入はクーポンレートの支払いのみで5万円(5%)にしかなりません。

 

そのため、債券の価格が100万円(100円あたり100円)であった場合には、債券を購入しようという人はいなくなります。一方、債券の保有者は債券を売って、預金でお金を運用しようとします。その結果、債券の値段は下がっていきます。

 

債券の価格が95万円まで下がると、債券を購入しようという人が出てきます。というのは、この債券を95万円で購入すると、1年後に債券額面の100万円が返ってきます。購入金額95万円との差額5万円が儲けとなります。これをキャピタルゲインといいます。クーポンの5万円と合わせると、10万円の収益が得られ、収益率は約10%となります(この計算は、説明の便宜上のもので正確ではありません)。これは、預金(市場の金融商品)で運用するのと変わらないので、売り買いの注文が均衡して、債券価格は95万円近辺で落ち着きます。

 

債券価格がさらに下がると、例えば90万円まで下がると、債券の購入者は、キャピタルゲインの10万円とクーポンの5万円で合計15万円の利益が見込めます。市場で運用すると9万円にしかならないので、債券を購入する買い手が増えて、債券価格は95万円まで値上がりすることになります。

 

債券(3)債券の価格

 

このように、債券価格は、市場の金利水準のところで均衡することになります。

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