よくわかる!金融用語辞典 【信用取引(2)信用取引の決済】

信用取引(2)信用取引の決済

信用取引(しんようとりひき)
margin trading(マージン・トレーディング)

信用取引(2)信用取引の決済

空買い…資金を証券会社から借りてきて、株式を買い付けること
空売り…株券を証券会社から借りてきて、株式を売り付けること
差金決済…反対売買をして差額を受け渡す方法
実物決済…証券会社から借りていた資金や株式をそのまま返済する方法

 

信用取引による株式の買いを「空買い(からかい)」、売りを「空売り(からうり)」と呼んでいます。

 

空買いとは、買付けに必要な資金を証券会社から借りて株を購入する方法です。期待どおりに値上がりすると、売却して利益が得られます。

 

一方、空売りとは、売付けに必要な株券を証券会社から借りて売却する方法です。期待どおりに値下がりすると、買い戻して利益が得られます。

 

空買いされた株式と、空売りによる売却代金は、取引が決済されるまで証券会社が預かることになっています。顧客の手元には、何も引き渡されません。

 

信用取引(2)信用取引の決済

 

≪決済方法≫

 

信用取引で借りた資金や株券は、予め定められた期限(通常6ヶ月以内)に返済(決済)する約束になっています。この決済は、「差金決済」と「実物決済」のどちらかの方法で行われます。

 

差金決済とは、反対売買をして差額を受け渡す方法です。 一方、実物決済とは、証券会社から借りていた資金や株式をそのまま返済する方法です。 信用取引の決済は、通常、差金決済で行われます。

 

◆差金決済

 

差金決済とは、反対売買をして差額を受け渡す方法です。
空買いをしている場合には、担保となっている買付株券を売却します。空売りをしている場合には、担保となっている売却代金で株券を買い戻します。
この反対売買により発生する差損益を、顧客と証券会社の間で授受する方法が差金決済です。

 

空買いしていた銘柄が値上がりすると、顧客は差金を証券会社から受取ります。値下がりすれば、差金を証券会社へ支払います。
空売りしていた銘柄が値下がりすると、顧客は差金を証券会社から受取ります。値上がりすれば、差金を証券会社へ支払います。

 

信用取引(2)信用取引の決済

 

◆実物決済

 

実物決済は、証券会社から借りていた資金や株式を、そのまま返済する方法です。実物決済のことを、現引き(げんびき)、現渡し(げんわたし)と呼んでいます。

 

現引きとは、空買いのために借りた買付代金相当の現金を証券会社に渡して、担保となっている買付株券を受け取ることをいいます。

 

現渡しとは、空売りのために借りた株券と同種同量の株券を証券会社に渡して、担保となっている売付代金を受け取ることをいいます。

 

信用取引(2)信用取引の決済

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