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金融大学金融用語辞典 > 早期是正措置(銀行)
    
   
      

                   

早期是正措置(銀行)

                         

金融庁が、自己資本比率の基準を下回った金融機関に発動する業務改善命令

                 

早期是正措置とは、金融当局である金融庁が、自己資本比率の基準を下回った金融機関に対して、業務の改善を図るために発動するものです。金融機関の破たんを早期に防ぎ、経営の健全性を確保することを目的として、1998(平成10)年4月に導入されました。

金融機関の経営状態の判断指標には、自己資本比率が採用されています。自己資本比率は、自己資本を総資産(融資や債券)で割って算出します。この数値が大きいほど、金融機関の健全性は高いと評価されます。

◆自己査定

自己査定とは、銀行が、融資先企業の資金返済能力(経営状態、返済状況、回収の可能性など)を判断し、債権を正常先・要注意先・要管理先・破たん懸念先などの区分に分類し、資産査定を行うことをいいます。

自己資本比率は、銀行の自己査定に基づいて算出される数値です。そのため、自己査定は正確に行われる必要があります。そこで、金融庁では、通常検査や特別検査を実施し、銀行の自己査定のチェックを行っています。

◆早期是正措置の発動

自己資本比率の基準は、国際業務を行う金融機関が8%、国内業務のみを行う金融機関は4%となっています。この基準を下回った金融機関には、金融当局(金融庁)から早期是正措置が発動され、自己資本比率の程度に応じた業務改善指導を受けることになります。






国際業務

国内業務のみ

早期是正措置の内容

8%未満

4%未満

経営改善計画の作成及び実施命令

4%未満

2%未満

増資計画の策定、総資産の増加抑制・圧縮、
新規業務への進出禁止、店舗の進出禁止、
既存店の縮小、子会社・海外法人の縮小・新設の禁止、
配当支払の抑制・禁止、役員賞与等の抑制、
高金利預金の抑制、禁止等の命令

0%未満

0%未満

業務の一部又は全部の停止命令

◆早期是正措置の厳格化

2002(平成14)年12月10日、金融庁は、早期是正措置の厳格化を発表し、銀行法に基づく事務ガイドラインの改正を行いました。これにより、早期是正措置による命令を受けた金融機関に対する自己資本比率の改善期間は、3年から1年に短縮されました。

≪自己資本比率の確保≫

BIS規制や早期是正措置の導入により、銀行は自己資本比率の確保が必要になりました。自己資本比率を高めるには、総資産(融資)を減らすのが一番早い方法です。また、融資を行うことで、新たな不良債権を増やしてしまう危険性もあります。そこで銀行は、経営の安定化を図るために、融資(貸し出し)を控える「貸し渋り」を行いました。

◆貸し渋り(かししぶり)・貸し剥がし(かしはがし)

貸し渋りとは、健全な債務者(資金の借り手)に対して、銀行が融資の条件を厳しくするなどして、融資に消極的になることをいいます。また、すでに融資している資金を積極的に回収することを一般に、貸し剥がしと呼んでいます。

銀行が貸し渋りや貸し剥がしを行うと、中小企業は新規融資を断られたり、融資の継続を打ち切られたりして、銀行側からの資金供給が十分に受けられなくなります。すると、金融の仕組み(お金の流れや一時的なお金の貸し借り)がうまく機能しなくなり、経済活動を停滞させてしまいます。その結果、企業が連鎖的に倒産するシステミックリスクを引き起こす可能性が高まり、デフレをさらに深刻化させることが懸念されています。

◆貸し渋り・貸し渋り対策

早期是正措置の発動を1年間猶予
政府は、貸し渋り対策として、国内業務のみを行う金融機関の自己資本比率が4%未満であっても、1年以内に4%を確実に達成できる場合には、早期是正措置の発動を1年間猶予しました(1998年4月から1年間。
1999年4月に解除)。

貸し渋り・貸し剥がしホットラインの設置
政府は、2002(平成14)年10月に「貸し渋り・貸し剥がしホットライン」を設置し、借り手側の意見や情報を収集しています。

業務改善命令の発動
金融庁は、金融早期健全化法に基づく公的資金の注入を受けた銀行のうち、経営健全化計画を履行できずに中小企業向けの貸出額が大幅に減少した銀行に、業務改善命令を発動しました。
業務改善命令を受けたのは、新生銀行(2001年10月4日)、UFJホールディングスとあさひ銀行(2002年10月18日)、みずほフィナンシャルグループ(2003年1月31日)です。

      
   
【 参考ファイル 】   自己資本比率
特別検査
      
    
  
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