よくわかる!金融用語辞典 【貨幣(1)物々交換から物品貨幣へ】

貨幣(1)物々交換から物品貨幣へ

貨幣(かへい)
currency(カレンシー)
money(マネー)

貨幣(1)物々交換から物品貨幣へ

物々交換…モノとモノとをお互いに取りかえること
物品貨幣…自然貨幣(貝殻・石・骨など)や商品貨幣(布・米・家畜・穀物など)のこと

 

≪物々交換≫

 

古代、まだお金が存在しなかった時代には、人々は物々交換で品物のやりとりをしていました。物々交換とは、自分が所有する品物と、他人が所有する品物とをお互いに取りかえることです。人類にとって、はじめて行われた経済取引だと考えられています。

 

しかし、物々交換は、あまり便利な方法ではありませんでした。交換する品物が偶然に同じ価値であればよいのですが、あまりにもその価値が離れていると交換が成り立ちません。また、交換したい商品がうまく合う人を見つけるのも大変でした。そこで、交換できる共通の物として生まれたのが「貨幣」です。

 

≪物品貨幣≫

 

時の経過とともに腐ってしまう食べ物や壊れやすい消耗品などは、通貨として不都合です。そこで、当初は、貝殻・石・布・米などが通貨として使われました。これを、物品貨幣といいます。

 

物品貨幣は、貨幣の素材によって、自然貨幣と商品貨幣に分けられます。

 

◆自然貨幣

 

まず、貝殻・石・骨などの、自然のものを素材とした貨幣が使われるようになりました。これを、自然貨幣といいます。自然貨幣は、宗教や呪術を背景としたものでした。貨幣そのものに価値はなく、通貨として使うには無理がありました。

 

◆商品貨幣

 

つぎに、布・米・家畜・穀物などが貨幣として使われるようになりました。商品そのものを貨幣として使ったため、商品貨幣と呼ばれています。

 

貨幣(1)物々交換から物品貨幣へ

 

しかし、商品貨幣は持ち運びが不便であったことから、金属貨幣(金貨、銀貨、銅貨など)へと移行していきます。

 

※ここでは物品貨幣と金属貨幣を分けて説明していますが、金属貨幣も物品貨幣に含むとする考えもあります。

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