資本主義(しほんしゅぎ)
capitalism(キャピタリズム)

資本主義

資本主義とは、生産手段(資源、生産技術、労働力)を所有する資本家(企業)が、利益を得る目的で商品(財・サービス)を生産して、社会(生活者)に供給するしくみのことです。

 

資本主義の問題点

 

資本主義の問題は、資本家が自己の利益を追求しようと行動することにあります。

 

1つは、資本家が、財市場を独占的に支配しようとすることです。財市場がある企業に独占されると、自由競争がもたらす価格調整メカニズムが働かなくなるため、最適な資源配分はなされなくなります。

 

もう1つは、労働者の賃金を低めにしようとすることです。労働市場において、最適な分配がなされなくなります。

 

また、資本家は私有財産を投資するだけで贅沢な生活を送れますが、労働者は自らの労働力を売ることでしか生活できません。

 

資本家と労働者間の収入格差は、社会に不平等感を抱かせます。これが社会体制に対する不満となり、拡大していくことが懸念されています。

 

マルクスやピケティの資本主義に対する批判

 

カール・マルクスは、『資本論』(1867)において、「資本家が労働者を搾取する結果、格差が拡がり、やがて資本主義は崩壊する」と主張しました。

 

一方、トマ・ピケティは、「21世紀の資本」(2013年)において、過去250年間の欧米先進諸国の納税記録のデータから、資本収益と国民所得の関係を調査しました。

 

その結果、「所得分配の格差は拡大しており、今後もその傾向は続くだろう」という研究成果を発表しています。

 

ピケティは、この膨大な調査から、「r> g」という歴史的な経済動向を見出しました(rは富への収益率、gは経済成長率)。これは、資本家の収益率が、労働者の経済成長率よりも大きいということを意味します。

 

つまり、資本家はますます富んでいき、労働者との所得格差が拡大していく、ということです。

 

なお、ピケティは、「今後も所得格差拡大の傾向は続くだろう」と予測しています。

 

資本主義

 

また、ピケティは、資本主義を否定するのではなく、世界各国の政府間で「金融情報」を共有し、「グローバルな累進課税」を行えば、格差問題は是正可能だとの見解を示しています。

 

※カール・マルクス(1818年~1883年)は、ドイツ出身の経済学者・哲学者・革命家・思想家。盟友のエンゲルスとともに「科学的社会主義」を創設した。主著「資本論」で資本主義を分析・批判した。

 

※トマ・ピケティ(1971年~)は、フランスの経済学者。経済的不平等を専門とし、2013年に発行した著書『21世紀の資本』は世界各国で100万部超のベストセラーとなっている。

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