よくわかる!金融用語辞典 【利付債と割引債】

利付債と割引債

利付債(りつきさい)
interest-bearing bond(インタレスト・ベアリング・ボンド)
割引債(わりびきさい)
zero-coupon bond(ゼロ・クーポン・ボンド)

利付債と割引債

利付債…クーポン(利息)付きの債券
割引債…クーポン(利息)のない債券。ゼロクーポン債ともいう

 

債券に支払われる利息のことを、クーポンあるいは利札(りさつ、りふだ)といいます。
クーポン付きの債券を「利付債」、クーポンのない債券を「割引債」といいます。

 

利付債と割引債

 

≪利付債≫

 

利付債は、毎年決まった時期(半年ごと)に利息が支払われる債券です。クーポンによる利息収入を「インカムゲイン」といいます。

 

◆クーポン

 

債券本体にクーポンという小紙片が付されていて、支払われる利息の金額と利息の支払い年月日が記載されています。クーポンにはミシン目が入っていて、切り取れるようになっています。このクーポンと引換えに利息が支払われます。
例えば、10年物の国債であれば、利息は、年2回半年ごとに支払われるので、国債の本体に20枚のクーポンが付いています。

 

◆固定利付債券と変動利付債券

 

利付債には、固定利付債券と変動利付債券がありますが、固定利付債券の方が一般的です。

 

固定利付債券は、固定金利型の債券です。この利息(クーポン)は、債券発行後に金利水準が変わっても、利率が変動することはありません。
例えば、利付国債の利率が5%であれば、償還期日まで額面の5%のクーポンが支払われます。これは、銀行に定期預金をして毎年一定の利息をもらうのと同じです。

 

一方、変動利付債券は、変動金利型の債券です。この利息(クーポン)は、債券発行後に金利水準が変わると、利率が変動します。

 

利付債と割引債

 

≪割引債(ゼロクーポン債)≫

 

割引債は、額面100円より少ない金額で発行される債券です。つまり、額面金額に対して割引した金額で売り出される債券という意味です。

 

割引債は、償還差益が利子替わりになる債券です。額面100円の債券を90円で購入すると、10円のキャピタルゲインが得られます。割引債の償還期間が10年とすると、1年当たり1円の利益が得られる勘定になります。

 

一般に、額面と購入価格の差額から、購入時の単価よりも売却時の単価が高いことによる利益をキャピタルゲイン(償還差益)、購入時の単価よりも売却時の単価が低いことによる損失をキャピタルロス(償還差損)といいます。

 

海外では、割引債のことをクーポン(利息)がゼロの債券であるところから、「ゼロクーポン債」と呼んでいます。

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