はじめての経済学 経済の捉え方

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金融大学(金融大学講座)

はじめての経済学 経済の捉え方

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はじめての経済学 経済の捉え方

 

1.第1の解釈:社会のしくみから捉える

 

キーワードはモノの流れ

 

経済とは、生計をたてるための人類の活動のことです。物々交換を行うことで、自給自足の生活に比べて、豊かな暮らしが送れるようになりました。この交換が経済のルーツです。
経済社会は、モノとモノを交換する物々交換から始まったといわれています。これは、わたしたち人間が生きていくための暮らしのしくみです。

 

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現代社会では、企業と家計の間でモノとお金を交換する「売買」という形で交換が行われています。

 

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交換のしくみ

 

現代社会は、「モノとお金の交換」と「労働とお金の交換」という2つの交換のしくみから成り立っています。
わたしたちの社会を簡単に捉えると、生産を行う「企業」と消費を行う「家計」の2つにわけられます。

 

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モノとお金の交換

 

企業は、わたしたちの暮らしに必要なモノを生産します。家計は、企業が生産したモノをお金を支払って購入します。
これは、企業と家計の間で「モノとお金を交換している」と捉えられます。

 

労働とお金の交換

 

企業は、モノを生産するために、労働者を雇います。家計は、モノを購入するために、企業に労働力を提供し、所得を得ます。
これは、企業と家計の間で「労働とお金を交換している」と捉えられます。

 

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このように、現代社会の暮らしは、
 ・企業は、人を雇ってモノを生産し、販売する。
 ・家計は、企業で働いて所得を得て、その所得で消費する(モノを買う)。
と説明できます。これは、「衣食住に必要なモノ(財)を生産して消費する活動」と言い換えられます。

 

 

 

モノの流れとは?

 

暮らしのしくみ(交換)は、生産から始まるモノの流れです。
生産とは、わたしたちの暮らしに必要なモノをつくることです。たとえば、畑を耕して野菜をつくったり、工場で電気製品をつくったりします。

 

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みんなで作業を分担して生産を行うことを分業といいます。分業を行うことで、効率よく大量生産することが可能になりました。
こうして生産されたモノは、社会全体に分配され、流通していきます。

 

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こうして、生産されたモノは、わたしたち消費者のところに届けられます。
わたしたちは、たくさんの種類のモノのなかから、暮らしに必要なモノを選んで購入(消費)することができます。

 

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モノは消費されるとなくなってしまうので、また生産します。生産されたモノは再び分配(流通)され、消費されます。

 

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このように、「生産→分配(流通)→消費」という活動は、繰り返し続けられます。これを循環活動といいます。

 

したがって、社会のしくみからみると、経済とは、生産、分配(流通)、消費の循環活動と捉えられます。
これを図解してみると、経済=モノの流れと考がえられます。これが第1の解釈です。

 

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2.第2の解釈:人間の行動から捉える

 

キーワードはやりくり

 

日常の暮らしで重要な課題となるのは、収入と支出のバランスです。

 

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収入より支出が大きくなれば、家計は赤字です。お金が足りなくなれば、どこかから借りてくる必要があります。モノが買えないと、暮らしが成り立たなくなってしまいます。

 

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この収入と支出のバランスをうまくコントロールすることを「やりくり」といいます。
このやりくりを社会全体の視点で捉えると、生産と消費のバランスと置き換えることができます。

 

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モノ(財)のもととなる資源は、豊富に存在するとは限りません。限りある希少(稀少)な資源節約しなければ、やがてなくなってしまいます。
このように、人間の行動(欲望を満たすための活動)に視点をあてると、経済=やりくりと考えられます。これが第2の解釈です。

 

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3.第3の解釈:交換から捉える

 

キーワードは取引

 

(1)では、経済=生産、分配(流通)、消費の循環活動と捉え、この一連の活動で起こる「モノの流れ」に着目しました。モノの流れは、「交換」によって生じます。

 

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貨幣(お金)が流通する現代社会では、モノはお金と「交換」されることで、生産者である企業から、わたしたち消費者の手元に届きます。

 

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この交換という活動のことを「取引」といいます。

 

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取引(モノとお金の交換)では、価格がモノの生産量と消費量を調整する役割を果たします。

 

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家計は、価格が低いほど、効用(満足度)を最大化できるので、消費量を増やします。
一方、企業は、価格が高いほど、収益を最大化できるので、生産量を増やします。

 

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取引は、企業が売りたいと考える供給量(生産量)と、家計が買いたいと考える需要量(消費量)が一致する価格水準で行われます。取引成立の鍵は、価格にあります。
著者は、この交換活動の視点から、経済=取引と捉えました。これが第3の解釈です。

 

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4.2つの経済学

 

経済=取引と考えると、経済学は取引を研究する学問として捉えられます。
経済学は、個々の取引を研究する「ミクロ経済学」と、国全体(社会全体)の取引を研究する「マクロ経済学」という2つの分野にわけられます。

 

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ミクロ経済学

 

ミクロ経済学の研究テーマは「価格」です。ミクロ経済学では、価格の役割から経済のしくみを分析します。これを価格分析といいます。

 

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取引は、売り手と買い手の合意によって成立します。市場(取引が行われる場)では、価格によって取引が生まれるかどうか決まります。
売り手(企業:生産者)はできるだけ高い価格で売ろうと行動し、買い手(家計:消費者)はできるだけ安い価格で買おうと行動します。すると、需要(買い手)と供給(売り手)が同意する価格で取引が成り立ちます。

 

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価格が動くことで、需要量と供給量が等しくなるように調整されます。これを市場メカニズムといいます。

 

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ミクロ経済学の目標は、経済の法則(しくみ)を明らかにすることです。

 

マクロ経済学

 

マクロ経済学の研究テーマは「所得」です。マクロ経済学でいう所得とは、一国の取引量のことです。これは、社会全体でどれだけの取引が行われたかという取引の大きさをあらわします。
マクロ経済学では、この一国の所得の大きさ(GDP)が十分な規模にあるかどうかを分析します。これを所得分析といいます。

 

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マクロ経済学の目標は、国民全体が幸せになることです。そのために、働きたい人が全員働ける「完全雇用の達成」を目指しています。

 

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マクロ経済学では、社会的に最も望ましい経済規模(完全雇用で、売れ残りも品不足もない状態)の研究をしています。

 

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