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景気 (けいき)

英語 : Business conditions (ビジネス・コンディションズ) 

 景気とは、経済活動の勢いのことです。

 経済活動の勢いは、取引量の増減にあらわれるため、景気は取引の状況から捉えられます。

◆好景気と不景気

 モノがよく売れて企業の利益が増加し、個人の所得が増えるよい状態を好景気とか好況といいます。一方、モノの売れ行きが悪く企業の利益が減少し、個人の所得が減る悪い状態を不景気とか不況といいます。

◆景気の循環

 経済活動の状態は、常に変化しています。これを景気循環または景気変動といいます。

 景気は、「好景気(好況)→後退期→不景気(不況)→回復期」を1つの周期として循環しています。

景気循環

好景気(好況) 後退期 不景気(不況) 回復期

◆景気の山と景気の谷

 景気は、上昇(拡張)する時期と、下降(収縮)する時期を繰り返して循環しています。

 景気は、下降の下限点である景気の谷から、上昇の上限点である景気の山、そしてまた景気の谷へと循環しています。

◆景気循環の4つの波

 景気循環は、周期の長さにより、キチンの波ジュグラーの波クズネッツの波コンドラチェフの波の4つにわけられます。

景気循環

周期

起因

別称

発見・解明者

キチンの波
(キチン循環)

約40ヶ月

在庫投資

在庫(投資)循環
小循環短期波動

キチン (生没年不詳)
アメリカの経済学者

ジュグラーの波
(ジュグラー循環)

約10年

設備投資

設備投資循環
主循環中期波動

ジュグラー (1819−1905)
フランスの経済学者

クズネッツの波
(クズネッツ循環)

約20年

建築物の需要

建築循環

クズネッツ (1901−1985)
アメリカの経済学者

コンドラチェフの波
(コンドラチェフ循環)

約50年

技術革新

大循環長期波動

コンドラチェフ (1892−1938)
ソ連の経済学者

日本の4大景気

 戦後の日本の大きな景気の拡張局面に、神武景気、岩戸景気、いざなぎ景気、バブル景気があります。これを4大景気と呼んでいます。

4大景気

景気の谷

景気の山

拡張局面

神武景気

1954(昭和29)年11月

1957(昭和32)年6月

31ヶ月

岩戸景気

1958(昭和33)年6月

1961(昭和36)年12月

42ヶ月

いざなぎ景気

1965(昭和40)年10月

1970(昭和45)年7月

57ヶ月

バブル景気

1986(昭和61)年11月

1991(平成3)年2月

51ヶ月

景気統計

 景気の動向を見るための統計として、景気動向指数景気ウォッチャー調査消費動向調査消費者物価指数などが使われています。

景気の循環

第1循環

 

景気の山  1951(昭和26)年6月

                   ↓  後退局面 4ヶ月

景気の谷  1951(昭和26)年10月

第2循環 (37ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 27ヶ月

景気の山  1954(昭和29)年1月

                   ↓  後退局面 10ヶ月

景気の谷  1954(昭和29)年11月

第3循環 (43ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 31ヶ月 …神武景気

景気の山  1957(昭和32)年6月

                   ↓  後退局面 12ヶ月

景気の谷  1958(昭和33)年6月

第4循環 (52ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 42ヶ月 …岩戸景気

景気の山  1961(昭和36)年12月

                   ↓  後退局面 10ヶ月

景気の谷  1962(昭和37)年10月

第5循環 (36ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 24ヶ月

景気の山  1964(昭和39)年10月

                   ↓  後退局面 12ヶ月

景気の谷  1965(昭和40)年10月

第6循環 (74ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 57ヶ月 …いざなぎ景気

景気の山  1970(昭和45)年7月

                   ↓  後退局面 17ヶ月

景気の谷  1971(昭和46)年12月

第7循環 (39ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 23ヶ月

景気の山  1973(昭和48)年11月

                   ↓  後退局面 16ヶ月

景気の谷  1975(昭和50)年3月

第8循環 (31ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 22ヶ月

景気の山  1977(昭和52)年1月

                   ↓  後退局面 9ヶ月

景気の谷  1977(昭和52)年10月

第9循環 (64ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 28ヶ月

景気の山  1980(昭和55)年2月

                   ↓  後退局面 36ヶ月

景気の谷  1983(昭和58)年2月

第10循環 (45ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 28ヶ月

景気の山  1985(昭和60)年6月

                   ↓  後退局面 17ヶ月

景気の谷  1986(昭和61)年11月

第11循環 (83ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 51ヶ月 …バブル景気

景気の山  1991(平成3)年2月

                   ↓  後退局面 32ヶ月

景気の谷  1993(平成5)年10月

第12循環 (63ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 43ヶ月

景気の山  1997(平成9)年5月

                   ↓  後退局面 20ヶ月

景気の谷  1999(平成11)年1月

第13循環 (36ヶ月)

 

 

                   ↓  拡張局面 22ヶ月

景気の山  2000(平成12)年11月

                   ↓  後退局面 14ヶ月

景気の  2002(平成14)年1月

                                                 (内閣府HPの景気基準日付より作成)

景気統計

 市場メカニズムが機能していると、市場の「取引」が自ずと経済の勢いを調整します。

 景気が過熱すると、市場価格が大きく上昇することで、需要が抑えられます。価格の動きが景気の頭を抑える働きをします。一方、景気が悪化すると、市場価格が大きく下落することで、需要が生み出されます。価格の動きが景気の腰を持ち上げる働きをします。これが、市場がもつ景気の自動調整機能です。

 これに対して、市場メカニズムが機能していないと、景気はうまく循環しなくなります。経済の変調は、生活をおびやかす経済の病気です。

 経済の病気は、インフレーション(景気が過熱して物価が継続的に上がっていく現象)、デフレーション(景気が後退して物価が継続的に下がっていく現象)、スタグフレーション(インフレ(物価の継続的上昇)と景気後退が同時に進行する現象)、バブル経済(投機により、資産価格が高騰する現象)の4つに大別されます。

 

 

 

経済の病気

 

 

 

インフレーション

景気が過熱して物価が継続的に上がっていく

デフレーション

景気が後退して物価が継続的に下がっていく

スタグフレーション

インフレと景気後退が同時に進行する

バブル経済

投機により、資産価格が高騰する

      

 参考 : はじめての経済学入門講座(第5章:マクロ経済学 -経済の勢いと景気循環-)

 参考 : はじめての経済学入門講座(第6章:マクロ経済学 -経済の病気-)

(2008年6月更新)

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