|
期待収益とは、将来得られると予想される収益のことです。収益とは、売上高のことです。
企業は利潤の最大化を目的に行動するため、利潤が得られると予想される場合には、投資を行います。投資案件(プロジェクト)にかかる費用(コスト)が期待収益より小さければ、利益が得られるため、プロジェクトを実行します。
プロジェクトが複数ある場合には、案件ごとに収益と費用を比較してプロジェクトを実行するかを決めます。
追加1単位の案件で判断するということを限界といいます。
|
資本の限界期待収益
> 資本の限界費用 ⇒ プロジェクト実行 |
プロジェクトに必要な資金を借入れによって賄うとすると、支払金利(利子率)がコストを表す指標となります。
≪プロジェクトの実行≫
AからEまでの5つの投資案件(プロジェクト)があるとします(下表参照)。
支払金利(利子率)が8%ならば、プロジェクトAでは2%(10−8=2)の利益が、プロジェクトBでは1%(9−8=1)の利益が見込まれます。企業は、利益の最も大きいプロジェクトAから順番に実行します。
しかし、プロジェクトCでは1%(7−8=−1)の損失が、プロジェクトDでは3%(5−8=−3)の損失が、プロジェクトEでは5%(3−8=−5)の損失が発生することになります。したがって、プロジェクトC、D、Eは実行されません。
|
投資案件 |
期待収益 |
支払金利 |
損益の状態 |
投資の意思決定 |
|
プロジェクトA |
10% |
8% |
2%の収益 |
実行される |
|
プロジェクトB |
9% |
8% |
1%の収益 |
実行される |
|
プロジェクトC |
7% |
8% |
1%の損失 |
実行されない |
|
プロジェクトD |
5% |
8% |
3%の損失 |
実行されない |
|
プロジェクトE |
3% |
8% |
5%の損失 |
実行されない |
投資は、期待収益が支払金利と等しくなるまで実行されます。
需要の基本要因である投資は、利子率に依存します。投資と利子率は、「利子率が上がると投資が減り、利子率が下がると投資が増える」という関係にあります。これを「投資は利子率の減少関数である」といいます。この関係をグラフにすると、右下がりの曲線になります。これを資本の限界効率表(投資機会曲線)といいます。
(2006年1月更新)
|