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キャッシュ・フロー

                         

金額・発生時期・受払いの方向という要素で出来ている「お金の流れ」

                

金融とはお金の貸借のことですが、時の上を流れるお金の流れと見ることもできます。お金の流れのことをキャッシュ・フローと呼んでいます。キャッシュ・フローは、金額、発生時期、受け払いの方向という要素から出来ています。金融商品のキャッシュ・フローは、複数のフローから構成されています。

例えば、購入価格90円の利付債(クーポンレート5%・残存期間3年)は、最初に90円を支払って、毎年5円ずつ受け取り、3年目に105円(額面+クーポンレート)を受け取るというフローで出来ています。

期間

0年

1年

2年

3年

受取

 

5円

5円

105円

支払

90円

 

 

 

これを図にすると、下図のようになります。

将来に発生するお金の流れには、どれくらいの価値があるのかわかりません。

上記の債券を例にすると、3年間に115円(5+5+105=115)が戻ってきます。これは、名目上の金額です。3年後に支払われる105円が現時点でどれくらいの価値があるのかわからないからです。

例えば、現在、銀行に100円を預金すれば利子がつきます。もし、預金金利が10%ならば、現在の100円は、3年後には133円になるはずです。

現在100円
(金利10%の場合)

100 × (1 + 0.1)^3 = 133.1

3年後:133円

これを逆に考えると、3年後の133円は、現在では100円分の使い勝手しかないということになります。この100円を現在価値、3年後の133円を将来価値と呼びます。

将来価値から現在価値を求めるには、将来価値を運用利率で割り引けばよいのです(この割引率は、金利に1が加えられていることに注意が必要です)。

上記の例では、金利は10%でしたから、1.1(1+0.1=1.1)で1年分ずつ割り引いて現在価値を計算しています。期間3年ならば、1.1で3回割り算をします。

将来価値133円
(3年後)

133.1 ÷ (1.1^3) = 100

現在価値100円

現在価値を計算すれば、金融商品の価値を相互に比べることができます。異なるクーポン支払いが複数回発生する債券価値も、各々のクーポン価値を現在価値に引き直して合算すれば、債券の現在価値が計算されます。

現在価値の計算で重要なことは、割引率(スポットレート)がどれだけ妥当な金利であるかという点です。この割引率のとり方によって、現在価値は大きく変わってきます。スポットレートが現在価値を計算する際の尺度として使われているからです。

◆補足

 ^ は、べき乗の記号で、左の文字や数字を掛け合わせることを意味します。
期間2年であれば(1+0.1)を2回掛けるという意味で、(1+01)^2と書きます。

参考 : イールドカーブ(2)パー・イールドとゼロ・クーポン・イールド
     キャッシュフロー計算書(1)キャッシュフロー計算書とは何か

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