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クレジットデリバティブ(2)クレジットデリバティブの特徴

                         

商品設計の柔軟性で、多様な信用リスクに対応可能

取引条件や価格評価法の標準化が課題

                

クレジットデリバティブは、スワップやオプションの取引形態を取り入れることで、商品設計が柔軟に行えます。保証の対象を複数の融資案件にしたり、対象をカントリーリスクにしたり、損益にレバレッジ(倍率)をつけることが可能です。多様な信用リスクに対応できる点が大きな魅力です。

※カントリーリスクとは、海外投融資や貿易取引を行う際、相手国の安定度(政治や経済など)の変化によって、回収不能となる危険の度合いのことです。

また、債券にデリバティブを組み込むことで、転売しやすい商品になります。クレジットリンク債のように、第3者間で、自由に売買できるようにすることが可能です。流動性の高い市場では、相場の変動を利用して、一旦売ったクレジットデリバティブを再び買い戻して利鞘を得ることもできます。

クレジットデリバティブは、貸付先の顧客名と保証金額が提示できれば取引が可能です。他人に知られたくない顧客との取引関係(融資金額や金利などの条件)を、保証相手に知らせずに取引できます。顧客に知られずに匿名で、保証が受けられる取引です。さらに、仲介者が入ると自分の名前も隠してしまえます。

クレジットデリバティブの取引条件の優れた点

柔軟性

取引当事者の話し合いで、取引条件を柔軟に設定できる

流動性

債券にデリバティブを組み込むことで、転売可能な商品となる

匿名性

貸付先の顧客には、内緒で取引できる

クレジットデリバティブは、信用リスクの回避を目的とした取引です。プロテクションの買い手(信用リスクを回避しようとする者)は、帳簿に触れずにリスクを回避できます。
(1)顧客との関係上、途中返済してもらえない場合、(2)市場流動性の問題から、債券を売却できない場合、(3)与信枠が一杯になった顧客に、さらに与信したい場合 などにクレジットデリバティブの利用が考えられます。
一方、プロテクションの売り手(保証を与える者)は、(1)空いている与信枠を有効に活用したい場合、(2)高利回りの債券に投資したい場合 などにクレジットデリバティブの利用が考えられます。

ク レ ジ ッ ト デ リ バ テ ィ ブ の 利 用 目 的

プロテクションの買い手
 (信用リスクを
   回避しようとする者)

顧客との関係上、途中返済してもらえない場合

市場流動性の問題から、債券を売却できない場合

与信枠が一杯になった顧客に、さらに与信したい場合

プロテクションの売り手
   (保証を与える者)

空いている与信枠を有効に活用したい場合

高利回りの債券に投資したい場合

クレジットデリバティブの問題点は、取引条件が標準化されていないことです。
相対取引であるため、取引条件は種々様々です。そのため、取引の公正さが保証されておらず、市場の流動性も乏しいという欠陥があります。
クレジットデリバティブの価格をどのように決めるのか、はっきりとした方法が決まっているわけではありません。信用リスクは、個別企業特有の要因で決まるため、リスクの数量化を難しくしています。これが、価格の透明性に欠ける点です。しかし、標準化が行われないと、流動性は向上せず乏しいままです。取引条件の標準化が必要です。

現在、市場では、ISDA(インターナショナル・スワップ・ディーラーズ・アソシエーション)の契約書のフォーマット(雛型)を使うのが一般的になりつつあります。開示すべき情報を、どのように取引ルールに組み込んで制度化するか…これが今後の課題です。

参考 : クレジットデリバティブ(1)クレジットデリバティブとは何か  (3)クレジット・デフォルト・スワップ
       
(4)トータル・レート・オブ・リターン・スワップ  (5)クレジットリンク債

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