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近代派理論(4)期待収益率の計算

                         

米国国債の期待収益率は、米国国債の最終利回りに期待為替レート変化率を加減する

                

日本国債と米国国債の2つの金融資産から、どちらか一つを選択してみましょう。日本国債の最終利回りを5%、米国国債の最終利回りを7%と仮定します。

日本国債の期待収益率は、最終利回りと一致しますが、米国国債の期待収益率は、最終利回りと一致しません。なぜなら、為替損益が発生するからです。この為替損益は、プラスであったりマイナスであったりしますが、これらを平均して予想した為替レートを期待為替レート変化率と呼ぶことにします。

米国国債の期待収益率は、米国国債の最終利回りに期待為替レート変化率を加減したものとなります。

ドル金融資産期待収益率 = ドル債最終利回り ± 期待為替レート変化率

ドル金融資産期待収益率が円金融資産の期待収益率よりも高い場合は、ドル金融資産に投資します。すると、円を売ってドルを購入する動きが起こり、為替レートは、ドル高円安に推移します。 この動きは、円金融資産の期待収益率とドル金融資産の期待収益率が等しくなったところで止まります。

期待為替レート変化率が、2%(7%−5%=2%)になると、ドルと円の期待収益率が等しくなります。したがって、為替レートは、現在レートより2%ドル高になったところで均衡することになります。

 米国国債最終利回り = ドル金融資産期待収益率 + 期待為替レート変化率

 ドル金融資産期待収益率 = 米国国債最終利回り − 期待為替レート変化率

 円金融資産期待収益率 = 日本国債最終利回り

期待為替レート変化率は、日米間の金利差に相当しています。 米国国債最終利回りをドル金利、日本国債最終利回りを円金利に置き換えると、

 ドル金融資産期待収益率 = ドル金利 − 期待為替レート変化率

 円金融資産期待収益率 = 円金利

という式が得られます。ドル金融資産と円金融資産の期待収益率は等しいところで均衡するとすると

 円金利 = ドル金利 − 期待為替レート変化率

とおけます。そこでこの式を変形すると

 期待為替レート変化率 = ドル金利 − 円金利

となり、期待為替レート変化率は、日米金利差に相当することがわかります。

参考 : 近代派理論(1)ストックアプローチ  (2)アセットアプローチ  (3)為替レートの決定

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