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金融政策(2)金融政策の3つの手段

                         

金利政策…公定歩合を上げ下げする操作のこと

公開市場操作…日銀が国債や手形を売買し、金融機関に資金を供給して金利を調節

支払準備率操作…支払準備率を操作して、民間銀行が貸出しに回せるお金の量を調整

                

金融政策には、(1)金利政策(公定歩合政策)、(2)公開市場操作、(3)支払準備率操作(預金準備率操作)、という3つの代表的な手段があります。

これまで、金利政策が金融政策の中心手段でしたが、金融の自由化により公定歩合が市中金利に直接影響を与えることはなくなり、1996年からは公開市場操作が金融政策の中心手段となっています。

金融政策

金利政策
(公定歩合政策)

好景気

公定歩合を上げる

金融引き締め

不景気

公定歩合を下げる

金融緩和

公開市場操作

好景気

売りオペレーション

金融引き締め

不景気

買いオペレーション

金融緩和

支払準備率操作
(預金準備率操作)

好景気

支払準備率を上げる

金融引き締め

不景気

支払準備率を下げる

金融緩和

金融政策に関する基本方針は、日本銀行の政策委員会が毎月2回、金融政策決定会合を開いて決定し、直ちに公表しています。

≪金利政策(公定歩合政策)≫

金利政策(公定歩合政策)とは、日本銀行が公定歩合を上げ下げすることで行う金融政策です。公定歩合を変えることで市中金利を変動させようとする方法で、企業の投資活動に影響を与えることを目的としています。
景気が過熱した場合には、公定歩合を高く設定して金融を引き締めます。逆に、不景気の場合には、公定歩合を低く設定して金融緩和をはかります。

◆金利政策の効果

金利政策には、(1)コスト効果、(2)アナウンスメント効果、の2つの効果があります。

コスト効果

コスト効果とは、貸出金利というコスト(費用)が変わることによる直接的な効果です。

これまで、公定歩合は規制金利の代表として、銀行金利や為替レートに影響を与えてきました。
しかし、1994(平成6)年以降は金融の自由化が進められ、自由金利を中心に金利が決定さ
れるようになり、公定歩合と市場金利が連動しなくなりはじめました。公定歩合の上げ下げが銀行の預金金利に直接影響を与えることはなくなり、コスト効果の影響は減少しました。

アナウンスメント効果

アナウンスメント効果とは、公定歩合の変更を宣言することによる効果です。公定歩合を上げるという日本銀行の姿勢(スタンス)が分かると、企業はお金を借りるのを控えるようになります。この間接的な波及効果を、アナウンスメント効果と呼んでいます。

公定歩合の変更の宣言には、日本銀行の景気の現状や先行きに対する判断を示すという意味も含まれています。

コスト効果

貸出金利が変わることによる直接的な効果

アナウンスメント効果

公定歩合の変更を宣言することによる間接的な効果

参考 : 公定歩合(基準割引率および基準貸付利率)

≪公開市場操作≫

公開市場操作(オープン・マーケット・オペレーション)とは、日本銀行が金融市場で民間金融機関に国債や手形を売買することで、市場に資金を供給(または吸収)し、マネーサプライ(通貨供給量)の調節を行うことをいいます。

◆売りオペレーションと買いオペレーション

公開市場操作(オペレーション)には、売りオペレーションと買いオペレーションがあります。

売りオペレーション

売りオペレーションとは、日本銀行が国債や手形などを民間金融機関に売却して、市場の余剰資金を吸収することをいいます。マネーサプライ(通貨供給量)が減れば、金利は上がります。

好景気で、市場に流通するお金が余っていてインフレ気味のときは、売りオペレーションで市場のお金を吸収します。売りオペレーションは、金融引き締め政策となります。

買いオペレーション

買いオペレーションとは、日本銀行が国債や手形などを民間金融機関から購入して、市場に資金を供給することをいいます。マネーサプライ(通貨供給量)が増えれば、金利は下がります。

不景気で、市場に流通するお金が足りなくてデフレ気味のときは、買いオペレーションで市場にお金を供給します。買いオペレーションは、金融緩和政策となります。

≪支払準備率操作≫

支払準備率操作とは、日本銀行が支払準備率を上げ下げすることで、民間銀行が貸出しに回せるお金の量を調節することをいいます。ほかに預金準備率操作、法定準備率操作、準備率操作という言い方があります。金融機関の貸し出し能力に働きかける方法です。
支払準備率操作は、1957(昭和32)年に制定された「準備預金制度に関する法律」により、1959(昭和34)年9月に導入されました。

日本銀行は、支払準備率を操作することで、マネーサプライを調節することができます。支払準備率を上げると、民間銀行が貸出しや証券投資に回せるお金の量が減少し、支払準備率を下げると、民間銀行が貸出しや証券投資に回せるお金の量が増加します。

参考 : マネーサプライ(通貨供給量)

◆支払準備率と支払準備制度

民間銀行は、預金の払い出しに備えて、一定割合の現金を準備しておく必要があります。この割合のことを、支払準備率(預金準備率、法定準備率、準備率)といいます。

民間銀行は、支払準備にあてられるお金(一定割合の現金)を、日本銀行に無利子で預け入れるように法律で義務づけられています。これを支払準備制度(準備預金制度、法定準備制度)といいます。

参考 : 金融政策(1)金融政策とは何か

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