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1.債券とは何か
債券は借用証書の一種です。他人からお金を借りるときに出す借用証書です。個人が出す借用証書ではなく、国や企業が不特定多数の人から巨額の資金を借りるときに出す借用証書です。借用証書を出すことを、債券を発行するといいます。
債券は1枚ではなく、小口の金額に分けて複数枚発行されます。小口に分けることで、不特定多数の人から巨額の借り入れを行えます。
債券の券面には、借り手の名前、例えば、上の部分に「第○○回 利付国庫債券」という名前や「1000万円」というような金額が書いてあります。
これらの文言には、
(1)期限が来たら一定の金額を返す(支払う)こと
(2)どれくらいの期間借りているのか(これを償還期限といいます)
(3)クーポンレート(定期的に支払う利息)等の借用条件 が書かれています。
債券は、この紙自体に財産価値があります。このような紙を有価証券といいます。債券は、他人への譲渡が可能です。譲渡することによって、期限前に現金化できるのです。また、期限まで保有すれば券面の金額を受け取れます。
債券の発行者は、債券の購入者からお金を借りていることになります。言い換えると、債券を売却して資金調達を行っていると考えられます。一方、債券の購入者は、債券の発行者にお金を貸していることになります。言い換えると、債券を購入して資金を運用している投資家と考えられます。
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債券
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国や企業が発行する借用証書(有価証券)
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借用条件(金額・償還期限・クーポンレートなど)を記載
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譲渡できる(期限前に現金化できる)
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発行者は、資金調達を行う
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購入者は、資金を運用する投資家
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参考 : 有価証券
2.債券の性格
債券は、資金の調達者と運用者の双方にとって便利な金融手段です。これは、債券が(1)流動性が優れている、(2)運用収益が確定している、(3)安全性、という一般の借用証書とは違った特徴を持っているからです。
(1)流動性が優れている
債券は、他人に譲渡することができます。債券を流通させる売買市場も整備されています。
債券の購入者である投資家は、期限前に債券を売却することで現金化することができます。いつでも現金化できることを流動性があるといいます。債券には流動性があるため、投資家は短期の運用手段として債券を購入しておくことができます。一方、債券の発行者は、長期の資金調達手段として債券を利用しています。
調達した資金は、長期間返済しなくてもよい資金です。利息としてクーポンの支払いだけを行えばよいのです。したがって、債券の発行は、企業の設備投資等の長期資金調達に適しているのです。
(2)運用収益が確定している
債券は、償還日には額面の金額が支払われます。例えば、毎年5%のクーポンが受け取れる額面100万円の債券を購入して、償還日に100万円を受け取れば、年率5%の運用をすることになります。このように償還日まで債券を保有すると、収益率を確定できます。
債券には、償還期日までの間、一定の利息(クーポン)を支払うことを約束しているものがあります。これを固定利付債券と呼んでいます。この利息はその後の金利水準が変わっても変動することはありません。例えば、利付国債の利率が5%であれば、償還期日まで額面の5%のクーポンが支払われます。これは、銀行に定期預金をして毎年一定の利息をもらうのと同じです。
債券の値段は、その時の市場金利水準に合わせて変動します。市場の金利水準が10%である時、額面100万円の債券(クーポンレート5%、償還期間1年)があるとします。
この場合、債券の価格は、95万円(100円あたり95円)近辺で取引されます。これは、資金100万円を市場で運用すると、金利10%なので1年後に110万円になりますが、上記の債券では、収入はクーポンレートの支払い5%のみなので、1年後に105万円にしかなりません。債券の価格が100万円では、債券を買う人がいなくなり、債券の値段は下がっていきます。一方、この債券の保有者は債券を売って、預金でお金を運用しようとします。
債券の価格が95万円まで下がると、債券を購入しようという人が出てきます。というのは、この債券を95万円で購入すると、1年後に債券額面の100万円が返ってきます。購入金額の95万円との差額5万円が儲けとなります。これをキャピタルゲインといいます。クーポンの5万円と合わせると、10万円の収益が得られ、収益率は約10%となります(この計算は、説明の便宜上のもので正確ではありません)。これは、預金(市場の金融商品)で運用するのと変わらないので、売り買いの注文が均衡します。
債券価格がさらに下がると、例えば90万円にまで下がると、債券の購入者は、キャピタルゲインの10万円とクーポンの5万円で合計15万円の利益が見込めます。市場で運用すると10万円にしかならないので、債券を購入する買い手が増えて、債券価格は95万円まで値上がりすることになります。
このように、債券価格は、市場の金利水準のところで均衡することになります。
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債券価格
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運用方法
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利息収入
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1年後
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100万円
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市 場
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預金利息10万円
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110万円
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債 券
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クーポン5万円
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105万円
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債券の買い手が減り、債券の値段は下がる
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95万円
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市 場
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預金利息
9.5万円
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104.5万円
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債 券
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クーポン5万円
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105万円
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キャピタルゲイン5万円
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売り買いの注文が均衡する
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90万円
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市 場
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預金利息9万円
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99万円
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債 券
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クーポン5万円
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105万円
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キャピタルゲイン10万円
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債券の買い手が増え、債券の値段は上がる
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(3)安全性
債券の安全性は、多くの法律(担保付社債信託法、商法、財政法等)で保護されています。また、債券の発行体は、国や一流企業であることから、比較的安全な投資対象です。
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債券の特徴
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流動性に優れている (他人に譲渡できる、いつでも現金化できる)
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運用収益が確定している (償還日に額面金額とクーポンが受け取れる)
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安全性 (多くの法律で保護、発行体は国や一流企業)
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